2026.10.18 (更新 2026.10.17) · 12分で読める AIツール比較

人材開発支援助成金の計画届|誰が・いつ・どこへ出す?開始日から逆算

計画届は「研修が始まる前」にしか出せない

人材開発支援助成金(研修費と研修中の賃金の一部を国が助成する制度)では、研修を始める前に労働局へ「職業訓練実施計画届」(以下、計画届)を出します。出すのは会社で、期間は研修開始日の6か月前から1か月前まで。登山にたとえるなら、計画届は山に入る前に出す登山届にあたります。期間内に出していない研修は、助成の対象外です。

結論を先に書くと、研修を始めたい日から1か月さかのぼった日が、計画届の最終日です。2027年2月1日に始めるなら、制度上の最終日は1月4日(元日が休日のため繰り延べ)、年内に役所が開いている最後の日は12月28日です。「事業展開等リスキリング支援コース」は令和9年(2027年)3月31日までの時限措置なので、準備の山場はこの秋から年末です。

厚生労働省のパンフレット・支給要領、e-Gov、神奈川労働局の公式ページ(2026年10月9日確認)をもとに、誰が・いつ・どこへ・何を出すか、変更届、2027年3月からの逆算(仮の例)を整理します。申請書の書き方は扱いません。助成の対象になるかは、実際の企画・主催・実施内容をもとに労働局が判断します。費用や助成金の一般論はAI研修の費用相場・助成金・ROIの記事にまとめています。

目次

計画届を出せる期間 開始日の6か月前からこの届けを出せる。開始日の1か月前が最終日。研修の開始日までに出していないと助成の対象外。下の帯に、最終日が休日なら次の開庁日になり、郵送と電子申請は届いた日で数えると書いた図 計画届を出せる期間 開始日の6か月前 ここから出せる 開始日の1か月前 計画届の最終日 研修の開始日 出していなければ対象外 計画届の最終日が休日なら次の開庁日 郵送・電子は届いた日で数える AI Lab OISHI

誰が出すのか|出すのは会社、研修会社は申請書を作らない

計画届を出すのは助成金を受ける会社(申請事業主)で、自分で労働局へ出すのが原則です(詳細版パンフレットp.55)。社会保険労務士(社労士)に頼めば代理で出せ、様式には「提出代行者」「事務代理者」のチェック欄があります。代理人が出すときは委任状の原本が要ります(p.42・p.50)。

研修会社が報酬を得て申請書の作成や提出の代行をすることは、社労士法第27条で禁止されています(p.21)。研修会社は、日ごとの内容を書いたカリキュラム、受講案内、契約書といった「研修を行う側の書類」を渡す側です。選び方はAI研修は内製か外注かの記事で整理しています。

計画届は、訓練ごと、日時が同じ訓練ごとに作ります(p.41)。営業向けを2月、経理向けを3月に受けるなら2通で、最終日も別です。乗る電車ごとに買う切符のようなものです。

計画届まわりの役割分担 会社は計画届を出す。社会保険労務士は依頼すれば代理で出せる。研修会社は受講案内や契約書などを渡す。労働局は受け付けるが審査は支給申請の後。下の帯に、申請書の作成と提出の代行は、報酬を得て行うには社労士などの資格が要ると書いた図 計画届まわりの役割分担 会社(申請事業主) 計画届を出す 社会保険労務士 依頼すれば代理で出せる 研修会社 受講案内・契約書などを渡す 労働局 受け付ける(審査は支給申請の後) 申請書の作成と提出の代行は 報酬を得る代行には、社労士などの資格が要る AI Lab OISHI

いつまでに出すのか|開始日の6か月前から1か月前まで

提出期間は訓練開始日の6か月前から1か月前までです(p.19・p.41、支給要領0602)。訓練開始日は、計画届に書く「訓練の実施期間」の最初の日です。「6か月前の同じ日」から「1か月前の同じ日」までで、同じ日がない月は前の日になります。2月15日に始めるなら8月15日から1月15日まで、3月29日に始めるなら9月29日から2月28日までです。受付の窓が開いている時間のようなもので、窓は開始の1か月前に閉まります。

日程が決まらないと計画届は書けません。添える受講案内に、日時、日ごとの内容と場所、実訓練時間数(休憩・移動などを除く)、受講料が要るためです(p.42)。日程と書類がそろう日から逆算します。日ごとの内容の考え方は部署別カリキュラムの記事にあります。

どこへ、どうやって出すのか|神奈川の窓口と3つの方法

提出先は、事業所の所在地を管轄する労働局です(p.41)。神奈川では、神奈川労働局の神奈川助成金センター(横浜市中区)が窓口で、平塚・小田原・相模原・厚木・松田のハローワークでも受け付けています(お問い合わせ先、2026年9月28日更新)。

横浜市と川崎市の事業所は、管轄一覧でこの5か所に入らないため、この一覧の範囲では神奈川助成金センターが窓口と読めます。神奈川労働局の開庁時間は、午前8時30分から午後5時15分(土日祝と12月29日〜1月3日を除く)です(各部署の窓口)。

助成金センターの窓口だけの受付時間と、予約が要るかどうかは、確認した範囲では見当たりませんでした。連絡先は労働局のページで確かめてください。

計画届を電子申請で出していないと、変更届と支給申請も電子では出せません(p.41)。GビズIDは、書類で申請すると審査が最大1か月かかります(GビズIDのお知らせ、2026年7月9日の変更)。ポータルは9月16日の夜に障害で一時停止した例もあり、最終日当日の提出は避けます。

何を添えるのか|前提3つと、書類の一覧

計画届を出す日までに、次の3つを用意します。

外部の研修会社に頼む場合の、計画届に添える主な書類は次のとおりです(p.42)。人事・人材育成計画の型では、参考様式第3号と訓練受講承諾書(様式第19号)も要ります。事業内訓練、設備投資加算、本社一括申請では、ほかにも書類が増えます。

書類 用意するのは 内容
計画届(様式第1-1号) 会社(または社労士) 助成区分、実施期間、時間数、研修会社の名称など
事業展開等実施計画(様式第1-3号) 会社 前の項で書いた内容
対象労働者一覧・事前確認書 会社 受講者の一覧。対象外の事項に当たらない確認(事業主自身の確認の氏名が要る)
訓練カリキュラム・受講案内 研修会社 実施目的、日時、日ごとの内容と場所、実訓練時間数、受講料
契約書、または受講案内と申込書の写し 会社と研修会社 研修会社の名称・所在地・連絡先、契約内容、受講料
負担軽減の資料、委任状 該当する場合のみ 費用の負担軽減に関する資料をもらったとき/代理人が出すとき(原本)

助成区分は、事業展開、企業内のDX化・GX化、企業内の人事及び人材育成に関する計画の3つの型から選びます(p.13・p.50)。人事・人材育成計画の型(中小企業)は、認定経営革新等支援機関(税務や金融の専門知識を国が認定した者)に計画を事前に確認してもらう必要があり(p.16)、どの型にするかは労働局に相談して決めます。

様式には、研修会社と契約した経緯や、費用の負担を軽くする提案・金銭の提供の有無を答える欄があり、事実のとおりに答えます(p.51)。民間の研修会社にも、計画提出日までに定款や登記簿の事業目的へ教育訓練事業を記載しているなどの条件があります(p.20)。

出したあとの流れ|受付されても支給の約束ではない

労働局は計画届を「受付」します。不備がなければ受付印と受付番号を書いた写しが戻り(電子申請は除く)、不備があれば補正を求められます。期限までに補正しないと、その計画届の助成金は支給されません(支給要領0603・0604)。

受付は支給の約束ではありません。審査は支給申請のあとにまとめて行われます(p.40)。計画届は登山届のようなもので、受け付けられても登頂までは約束されません。支給要領の計画届の定め(0600番台)を読んだ範囲では、「承認」の通知は見当たりませんでした。

研修が始まると、労働局が事前連絡なく会場を訪ねて確認することがあります(p.8・p.19)。出席は実訓練時間の8割以上(p.17)、研修費は支給申請までに全額支払い済み(p.40)であることが条件です。終了日の翌日から2か月以内に支給申請をします(厳守・p.44)。9月30日に終わるなら10月1日から11月30日です。賃金台帳、出勤簿、請求書と領収書、研修会社の承諾書(様式第12号)などを添えます(p.45〜47)。審査にかかる日数の目安は、確認した範囲では見当たりませんでした。

計画届から支給までの流れ 1つ目は計画届で、開始日の1か月前まで。2つ目は研修の実施で、出席は実訓練時間の8割以上。3つ目は支給申請で、終了の翌日から2か月以内。4つ目は審査と支給決定で、審査は支給申請のあとにまとめて行われる。下の帯に、計画届の受付は支給の約束ではないと書いた図 計画届から支給までの流れ ① 計画届 開始日の1か月前まで ② 研修の実施 出席は実訓練時間の8割以上 ③ 支給申請 終了の翌日から2か月以内 ④ 審査・支給決定 審査は支給申請のあとにまとめて 計画届の受付は 支給の約束ではありません AI Lab OISHI

日程や人数を変えるとき|変更届の期限

内容が変わるときは「変更届」(様式第2-1号)を出します。道順を書き換えたことを役所に知らせる手続きのようなものです。出さずに変えた部分は、助成の対象外です(p.43)。

パンフレットには、4月1日・2日の研修を変更届なしで4月3日・4日に行った例があります。受講率は計画届の日付で数えるため0%となり、不支給です(p.22)。電子申請では、計画届が受付されるまで変更届は出せず、その間の変更は期限までに労働局へ申し出ます(p.43)。

日程・人数を変えるとき 日程を変えるときは、元の日と新しい日の早いほうの前日までに変更届。受講者を増やすときは開始日の前日まで。開始を1か月以上遅らせるときは、変更届でなく計画届を出し直す。下の帯に、出さずに変えた部分は助成の対象外になると書いた図 日程・人数を変えるとき 日程を変える 元の日と新しい日の 早いほうの前日までに変更届 受講者を増やす 開始日の前日までに変更届 開始を1か月以上遅らせる 計画届を出し直す 出さずに変えた部分は 助成の対象外になります AI Lab OISHI

出さずに始めたら|対象外になります

期間内に出していない場合も、出す前に研修を始めた場合も、助成の対象外です。パンフレットは対象外の例の最初にこれを挙げ(p.10)、支給要領も、出す前に始まった訓練は対象にならないと書いています(0602)。

まだ始めていないなら、開始日を、出す日の1か月後以降に組み直して出します。すでに始めた研修を救う方法は、確認した範囲では公表資料に見当たりませんでした。

2027年3月に間に合うか|逆算カレンダー(仮の例)

雇用保険法施行規則の附則第35条は、この助成金を「令和九年三月三十一日までの間」支給すると定め(e-Gov法令検索)、パンフレットも「令和8年度末までの時限措置」と書きます(p.2)。ただし3月31日をまたぐ計画(研修、支給申請、審査のどれかが4月以降)の取扱いは、確認した範囲では公表資料に見当たりませんでした。4月以降は、厚生労働省の令和9年度概算要求(2026年8月)の人材開発支援助成金の表に、このコースの名前が見当たりません。要求の段階で、率や名称は決まっていません。

そこで3つの線に分けます。①研修が3月31日までに終わる。②支給申請も3月31日までに出す。③審査も3月31日までに終わる。③は会社の努力で決まらず、①②は日程で決められます。次の表は、週1回・4回(13時間)の研修を仮に置いた計算です。

研修(仮) 計画届の最終日 支給申請の期間 3月31日との関係
2月1日(月)〜2月22日 1月4日(月)。元日が休日のため 2月23日〜4月22日 ①②を満たせる
2月17日(水)〜3月10日 1月18日(月)。1月17日が日曜のため 3月11日〜5月10日 ①②を満たせる。申請に使える日は3週間ほど
3月3日(水)〜3月24日 2月3日(水) 3月25日〜5月24日 ①は満たせる。②の申請に使える日は1週間ほど
3月17日(水)〜4月7日 2月17日(水) 4月8日〜6月7日 3月31日をまたぐ。要確認

すべて仮の例。曜日は2027年のカレンダー、祝日は内閣府「国民の祝日」で確認(2026年10月9日)。

実際の日付は、研修会社と決めた日程で計算し直し、最終判断は神奈川助成金センターに確認してください。2月1日に始める場合を日付順に並べると、次のとおりです。「制度」は資料に書かれていること、「目安」は期限ではなく段取りの提案です。

時期(仮) やること 区分
11月上旬まで 推進者の選任、事業内計画の策定と周知、事業展開等実施計画の下書き。GビズIDを使うなら申請 目安
12月中 研修会社から受講案内と契約書(または申込書)を受け取り、受講者を確定 目安
12月28日(月) 年内に役所が開いている最後の日。この日までに届く形で出す 目安
1月4日(月) 制度上の最終日(12月29日〜1月3日は閉庁、元日は休日) 制度
2月1日〜22日 研修。8割以上出席。研修費は支給申請までに全額支払う 制度
2月23日〜4月22日 支給申請(終了日の翌日から2か月以内) 制度
3月31日 条文が定める支給の期限。またぐ手続きの取扱いは確認できず 要確認

3月中に支給申請を出すなら、給与の締め日も確かめます。研修を受けた日が属する賃金計算期間の賃金台帳が要るため(p.46)、月末締めの会社では、3月に受けた研修の台帳は4月にならないとそろいません。

神奈川助成金センターには、①3月31日をまたぐ計画届をいつまで受け付けるか、②支給申請が4月以降でも通常どおり受け付けるか、③審査にかかる期間の目安、の3つを聞いておきます。答えが出るまでは、①②を満たす日程を先に置きます。研修全体の設計は社内AI研修の設計ガイドにあります。

逆算の例(仮):2月1日に開始 2026年12月28日の月曜が年内の最終開庁日の目安。2027年1月4日の月曜が制度上の計画届の最終日。2月1日から22日が研修で週1回4回の例。2月23日から4月22日が支給申請の期間。3月31日は条文が定める支給の期限で、またぐ分の取扱いは要確認。下の帯に、仮の例であり最終判断は労働局に確認と書いた図 逆算の例(仮):2月1日に開始 2026年12月28日(月) 年内の最終開庁日(目安) 2027年1月4日(月) 制度上の計画届の最終日 2月1日〜2月22日 研修(週1回×4回の例) 2月23日〜4月22日 支給申請の期間 3月31日 条文が定める支給の期限 またぐ分の取扱いは要確認 これは仮の例です 最終判断は労働局に確認 AI Lab OISHI

よくある質問

計画届は誰が出しますか。

助成金を受ける会社です。社会保険労務士に頼めば、代理で出してもらえます。研修会社が報酬を得て申請書の作成や提出の代行をすることは、社会保険労務士法第27条で禁止されています。

計画届はいつまでに出せばよいですか。

研修開始日の6か月前から1か月前までです。最終日が休日なら次の開庁日で、郵送と電子申請は届いた日で数えます。2027年2月15日に始める研修なら、1月15日が最終日です。

計画届を出さずに始めたら、助成金は出ますか。

対象外です。まだ始めていなければ、開始日を出す日の1か月後以降に組み直して出します。すでに始めた研修を救う方法は、確認した範囲では公表資料に見当たりませんでした。

日程や受講者を変えるときは、どうしますか。

変更届を出します。日程は元の日と新しい日の早いほうの前日まで、受講者の追加は開始日の前日までです。開始日を1か月以上あとにするときは、計画届を出し直します。

2027年3月までに研修を終えれば、間に合いますか。

条文は令和9年3月31日までの支給と定めていますが、3月31日をまたぐ手続きの取扱いは、確認した範囲では公表資料に見当たりませんでした。研修は3月中に終え、支給申請も早めに出し、取扱いは神奈川助成金センターに確認してください。

まとめ

1|出すのは会社、最終日は開始日の1か月前 研修会社は申請書を作らず、受講案内や契約書を渡す側です。最終日が休日なら次の開庁日です。

2|神奈川は神奈川助成金センター 計画届を電子申請で出さないと、変更届も支給申請も電子では出せません。

3|出したあとにも期限がある 変更届、8割以上の出席、研修費の全額支払い、終了翌日から2か月以内の支給申請です。

4|2027年3月は仮の例で逆算し、労働局に3つ確認 3月31日をまたぐ手続きの取扱いは、確認した範囲では公表資料に見当たりませんでした。

当社は研修を行う側として、受講案内、カリキュラム、契約書などをご用意します。申請書の作成や提出の代行は行いません。ご希望があれば社会保険労務士の連絡先をご案内します(紹介料は受け取りも支払いもしません)。研修の内容と日程の組み方は、AI研修のページに公開しています。助成の対象になるかは、実際の企画・主催・実施内容をもとに労働局が判断します。

参照元・出典

本記事の内容は2026年10月9日に確認した時点のものです。本文のp.は、詳細版パンフレットの紙面のページです。制度や取扱いは変わることがあるため、計画届を出す前に最新の資料と労働局でご確認ください。例の日付は計算規則に当てはめた仮のもので、実際の期限を示すものではありません。

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