2026.10.11 (更新 2026.10.10) · 12分で読める AIツール比較

川崎市の補助金でAI研修費はどこまで出る?令和8年度の上限・締切(10/30)と国の助成金との併用

川崎市の研修補助|結論と、先にお伝えする締切

川崎市に事業所がある中小企業は、令和8年度の「中小企業成長環境支援補助金」のリスキリング支援で、研修費の一部を補助してもらえる可能性があります。対象経費(税抜)の1/2以内・上限20万円。「デジタル人材の育成」の区分なら2/3以内・上限30万円です。AI研修もこの枠で検討できます。

先にお伝えしたいのは締切です。最初の関門のエントリーシートは10月30日(金)必着です。申請書の締切は11月13日ですが、事前確認を受けて届く確認書がないと、申請書を出せません。募集は先着順で、予算に達すると終わります。内容は2026年10月9日に公式の資料で確認したもので、公開の時点で変わっていることもあります。

国の助成金との併用は、川崎市の資料に国の助成金の名前は出てきません。ただ、同じ内容・同じ経費に他の行政機関の補助を重ねて受けないという定めがあり、経費や研修を分けた併用の可否は書かれていません。市と労働局の両方への確認が要ります。

目次

川崎市の研修補助の率と上限 川崎市の令和8年度の通常申請は、対象経費の2分の1以内で、補助額の上限は20万円。デジタル人材の育成は、3分の2以内で上限30万円。どちらの箱にも、予算の残額で減ることがあると書く。補助額の下限は、どちらの区分も10万円。下の帯に、経費は税抜で計算し、支払いは事業のあとの後払いで、予算の残額で減ることがあると書いた図 川崎市の研修補助|率と上限 川崎市 令和8年度|通常申請 経費の1/2以内・上限20万円 (予算の残額で減ることがある) 川崎市 令和8年度|デジタル人材の育成 経費の2/3以内・上限30万円 (予算の残額で減ることがある) 川崎市 令和8年度|補助額の下限 10万円(どちらの区分も) 経費は税抜で計算 支払いは事業のあと(後払い) 予算の残額で減ることがある AI Lab OISHI

どんな補助金か:率・上限・下限と計算

補助金の事業は3つあり、研修費の中心はリスキリング支援です。申請できるのは年度に1つだけで、公式ページによると生産性向上支援はすでに予算に達して募集を終えています。募集要領では、計算は税抜で、千円未満は切り捨てです。補助額の下限は10万円なので、1/2なら経費20万円以上、2/3なら15万円以上が目安です。予算の残額で、率や上限が下がる場合もあります。上限があるため、研修費が大きいほど補助の割合は小さくなります(下の図は仮の数字)。

補助額の早見(仮の数字) 税抜の経費が15万円の例では、通常は7.5万円で下限未満、デジタル人材の育成は10万円。30万円の例では通常15万円、デジタル人材の育成20万円。60万円の例では通常が上限の20万円、デジタル人材の育成が上限の30万円。下の帯に、仮の数字の計算例であり、予算の残額で減ることもあると書いた図 補助額の早見(仮の数字) 経費15万円(税抜・仮の例) 通常:7.5万円(下限未満) デジタル人材:10万円 経費30万円(税抜・仮の例) 通常:15万円 デジタル人材:20万円 経費60万円(税抜・仮の例) 通常:20万円(上限) デジタル人材:30万円(上限) これは仮の数字の計算例 予算の残額で減ることもある AI Lab OISHI

補助は後払いです。会社がいったん全額を払い、あとで市が精算する、出張費の経費精算のようなものです。

自社は対象か:6つの条件

募集要領(p.7〜9、p.15)から、6つを確かめます。

  1. 川崎市内に事業所があり、申請時に1年以上事業を営む中小企業者(個人事業主を含む)。基準は下の表です
  2. 医療法人・社会福祉法人・NPO法人・学校法人・財団法人・労働組合・任意団体、みなし大企業(大企業が2分の1以上出資する事業者など)は対象外
  3. 川崎市税の滞納がないこと
  4. 過去2年度以内に、この補助金の同じ事業類型の交付決定を受けていないこと(昨年度までの別名の補助金は事務局に確認)
  5. 申請は、年度に1事業者1つ
  6. 研修を受ける人が、原則として常勤の役員か常勤の正社員であること

中小企業者の定義は、募集要領(p.8)によると中小企業支援法第2条第1項のとおりで、業種ごとに、資本金か常時使用する従業員数のどちらか一方が基準以下なら当たります。従業員数には、会社役員、個人事業主とその家族従業員、日々雇い入れる人、2か月以内の期間雇用の人、試用期間中の人などを数えません。

業種 資本金(出資総額) 常時使用する従業員数
製造業・建設業・運輸業など 3億円以下 300人以下
卸売業 1億円以下 100人以下
サービス業 5,000万円以下 100人以下
小売業 5,000万円以下 50人以下
ゴム製品製造業 3億円以下 900人以下
ソフトウェア業・情報処理サービス業 3億円以下 300人以下
旅館業 5,000万円以下 200人以下

川崎市 令和8年度募集要領 p.8(2026年10月9日確認)。細かい分け方や、企業組合などの扱いは原本をご覧ください。

募集要領は、補助対象事業を「補助対象事業者が事業を営む川崎市内の事業所で実施する事業」と定めています(p.9)。チェックシートにも「事業実施場所は川崎市内か」という欄があります。研修を市外の会場で受ける場合や、市外の事業所の社員が受ける場合にこの条件を満たすかは書かれていないため、事前確認で聞いてください。

AI研修は対象になるか:区分と費用の線引き

どの区分に当てはまるか

デジタル人材の育成の例には、「データ分析、統計解析、AI活用等の高度専門スキルの習得に関する研修」が挙がっています。認められるのは、経産省と情報処理推進機構(IPA)の「デジタルスキル標準」にある、DXの基礎的な知識・スキルを身につける取組か、DXを推進する人材を育てる取組に、該当するか類するものです(p.13、p.15)。

当社の読みでは、業務に生成AIを取り入れて社内のデジタル化を進める担当者の研修は、検討できそうです。ただ、基礎的な生成AI研修が上の2つの取組や「高度専門スキル」に当たるかは書かれていません。2/3か1/2かの区分は、申請者がエントリーシートで選ぶ様式になっているので、迷うときは事前確認で窓口に聞いてください。

対象外の例は、教養・趣味、事業と直接関連しない研修、自社で定例的に行う研修などです。申請書は、自社の課題、受ける人、研修、期待する効果の順に書きます(記載例はIT研修の例で、生成AIの例ではありません)。国は2026年8月3日から、汎用的なプロンプトの作り方だけの研修を対象外としました。市の要領・要綱・記載例には「生成」「プロンプト」の語がなく(確認した範囲)、国の基準をそのまま当てはめず、市の事前確認で聞いてください。

対象になる費用と、ならない費用

対象は、受講料・資料代、講師への謝礼、会場の借上費、外部施設の備品使用料です(税抜。旅費は対象外)。対象外は、消費税や振込手数料、交通費・宿泊費・飲食費、値引き、資本関係のある相手との契約、実態が不明なオンライン講座などです(図)。見積書は対象と対象外を分けて書き、値引きの項目は書きません(書くと全額が引かれます。p.20)。経費精算で私的な買い物が混ざった領収書が通らないように、対象の費用だけが一目で分かる形にします。研修会社の選び方は内製か外注かの記事にあります。

対象になる費用とならない費用 対象になる費用は、研修の受講料と資料代、講師への謝礼、会場の借上費、会場の備品の使用料で、税抜で計算する。対象外は、消費税と振込手数料、交通費・宿泊費・飲食費、値引きとポイント分、資本関係のある相手への支払い、実態が不明なオンライン講座。下の帯に、見積書は対象と対象外を分けて書くと書いた図 費用の線引き(リスキリング支援) 川崎市の対象になる費用(税抜) 研修の受講料・資料代 講師への謝礼 会場の借上費 会場の備品の使用料 川崎市の対象外のもの 消費税・振込手数料 交通費・宿泊費・飲食費 値引き・ポイント分 資本関係のある相手への支払い 実態が不明なオンライン講座 見積書は対象と対象外を分けて書く AI Lab OISHI

書かれていないこと

研修の時間数の下限、講師の資格、研修機関の要件は、要領・要綱・様式・記載例を読んだ範囲では見当たりませんでした。ただ、事前確認で事業の内容と効果の見込みが見られ(p.19)、実績報告には受講修了証と研修の資料・写真が原則として要るので(p.15)、修了証を出せる研修を選びます。

手続きと日程:10月30日、11月6日、11月13日

申請書の前に「事前確認」を受ける二段構えです。エントリーシートは、いわば受付の入場券のようなもので、これがないと申請書の窓口に並べません。

  1. エントリーシート(10月30日必着):研修名・場所・対象者、経費、訪問希望日を書き、見積書を添えて、オンライン手続かわさきかメールで出します
  2. 事前確認(11月6日まで):原則、調査員が事業所を訪れて聞き取ります(無料)。病院の問診のようなものです
  3. 申請書づくりと事務局のチェック:事務局に見てもらうと確認書(第6号様式)が届きます。このチェックの締切は書かれていません
  4. 申請書の提出(11月13日必着):確認書、納税証明書、履歴事項全部証明書(各3か月以内)などを添えます。先着順です
  5. 交付決定:適正な申請から1か月が目安です
  6. 研修・支払い・効果検証(交付決定日から2027年1月31日):申込と支払いは4月17日以降なら交付決定の前でも対象ですが、研修の完了は期間内です。すでに終わった研修は対象外です(交付要綱)
  7. 実績報告(完了から30日以内、または2027年2月8日の早いほう):契約書、領収書、修了証、資料・写真を出します
  8. 確定通知、請求書、振込:請求書の受領から30日以内に振り込まれます
川崎市の研修補助の日程 10月30日(金)必着でエントリーシートの提出。11月6日(金)まで調査員の訪問による事前確認。11月13日(金)必着で交付申請書の提出(先着順)。交付決定から2027年1月31日まで研修の完了・支払い・効果検証。2027年2月8日までに事業実績報告書の提出。下の帯に、公表の日程では10月30日で事前確認の申込が閉まると書いた図 川崎市の研修補助|日程 2026年10月30日(金)必着 エントリーシートの提出 11月6日(金)まで 調査員の訪問等・事前確認 11月13日(金)必着 交付申請書の提出(先着順) 交付決定〜2027年1月31日 研修の完了・支払い・効果検証 2027年2月8日まで 事業実績報告書の提出 公表の日程では10月30日で 事前確認の申込が閉まる AI Lab OISHI

予算には限りがあります

先着順で予算に達すると終わる仕組みは、席数の決まった定員制の講座のようなもので、締切より前に席が埋まることがあります。リスキリング支援は、10月9日の時点で終了の表示がありません。昨年度の公募ページ(2025年11月11日更新)には、リスキリング支援について「予算額に達したため、募集を終了しました」とあります。事前エントリーの期限を「9月11日」と書いたままの民間の補助金情報サイトもありました(10月9日確認)。公式ページの日付で判断してください。

10月30日に間に合わないとき

見積書の取得とエントリーシートの記入は、締切が近づくほど余裕がなくなります。研修の候補と見積書が手元にあれば、記載例を見ながら間に合う可能性があります。間に合わないと、確認書がないため、申請書の締切が残っていても難しくなります。10月30日以降の例外は、確認した範囲では書かれていません。選択肢は3つです。

国の人材開発支援助成金とは併用できるか

結論は、同じ経費に両方を充てる形は、市の定めに当たる読みになります。経費や研修を分けた併用の可否は書かれていません。書かれていることを分けて見ます。

当社の読みでは、市の要綱は同じ経費の二重受給を認めない書きぶりなので、「補助金側が併給を認めている」には当たりにくそうです。ただ、判断するのは労働局で、断定はできません。

国の助成金との併用で書かれていること 川崎市の要綱と募集要領は、同じ内容・同じ経費に他の公的補助を受けないと定め、国の助成金の名前は出てこない。国の厚生労働省の資料は、同じ経費・賃金・訓練を対象にするとどちらか一方になることがあり、詳細は労働局や自治体に問い合わせると書く。下の帯に、分けた併用の可否は書かれておらず、市と労働局の両方に確認すると書いた図 国の助成金との併用 川崎市の要綱・募集要領 同じ内容・同じ経費に 他の公的補助を受けない 国の助成金の名前は出てこない 国(厚生労働省)の資料 同じ経費・賃金・訓練は どちらか一方になることがある 詳細は労働局・自治体へ 分けた併用の可否は書かれていない 市と労働局の両方に確認 AI Lab OISHI

同じ研修の同じ費用に両方を充てる設計は、同じレシートを二つの経費精算に出すようなものと考えると、確認なしには前提にできません。整理のヒントは2つです(当社の読みで、窓口の判断が優先されます)。市の対象経費に給与は入っておらず、国には受講中の給与を補う賃金助成があること。受講者・内容・請求書が別の研修に分ける案があること。どちらが通るかは書かれていません。

確認は2段階です。市には、エントリーシートの備考欄と事前確認で、国の助成金も使う予定を伝えます。労働局(神奈川県内は神奈川労働局)には、市の補助金を受ける予定を伝え、併給調整に当たるかを聞きます。確認せずに進めると、市は交付決定の取消しと返還を求めることがあります(p.33)。

項目 川崎市
(リスキリング支援)
国
(事業展開等
リスキリング支援コース)
率 経費の1/2以内(デジタル人材の育成は2/3) 経費の75%と、賃金助成が1人1時間1,000円(中小企業)
上限 補助額20万円(30万円)、下限10万円 経費助成は1人1訓練30万円まで(10〜100時間未満)
研修の時間 下限は、確認した範囲では書かれていない 実際の訓練時間が10時間以上
事前の手続き エントリーシート、事前確認、確認書 計画届を開始の6か月前〜1か月前に労働局へ
締切 10月30日・11月13日(先着、予算で終了) 公募期間はない。2027年3月31日までの時限措置
入金 事業完了後の後払い 研修費を先に負担し、審査のあとに支給

川崎市 令和8年度募集要領、厚生労働省パンフレット(令和8年8月3日版)p.2・p.3・p.38・p.40(2026年10月9日確認)。

言い換えれば、国は公募期間のない窓口(ただしこのコースは2027年3月31日までの時限措置)、市は期間と予算が決まった特設の窓口です。当社の読みでは、少人数・短時間の研修は市の形に、10時間以上で複数人が受ける研修は国の形に合います。ただし国は8月3日から職務への直結がより厳しく見られます。申請書の作成・提出の代行は、社会保険労務士でない者が報酬を得て業として行うことを社労士法27条が制限しています。費用の考え方はAI研修の費用相場・助成金・ROIの記事にあります。

横浜市・神奈川県の研修補助は

確認した範囲では、1社の社員のAI研修の受講料を直接補助する制度は、横浜市・神奈川県には見当たりませんでした。読んだのは、横浜市の中小企業サポートガイド(令和8年版)の「デジタル化・DX」「人材確保・人材育成」の項と、関連する県・市の公式ページです(10月9日確認)。見つかったのは次の4つです。

神奈川の補助金全体は神奈川の補助金まとめの記事にあります。ただし、その記事の川崎市の項は令和7年度の制度です。令和8年度は名称と区分が変わったため、川崎市の数字はこの記事を優先してください。

よくある質問

川崎市の補助金で、AI研修の費用は対象になりますか。

受講料、講師への謝礼、会場の借上費などが対象経費です。AI活用は「デジタル人材の育成」の例に挙がっていますが、基礎的な生成AI研修が当たるかは書かれていません。区分はエントリーシートで申請者が選ぶ様式のため、迷うときは事前確認で窓口に聞いてください。

いくらまで補助されますか。

対象経費(税抜)の2分の1以内で、上限は20万円です。「デジタル人材の育成」の区分なら3分の2以内で上限30万円です。補助額の下限は10万円で、予算の残額により率や上限が下がる場合があります。

10月30日に間に合わないときはどうなりますか。

事前確認で届く確認書がないと申請できず、10月30日以降の例外は書かれていません。まず経営支援課か補助金事務局に問い合わせてください。国の助成金には公募期間がなく、次年度の川崎市の公募は、確認した範囲では発表されていません。

国の人材開発支援助成金と併用できますか。

国の助成金の名前は市の資料に出てきません。ただ、市は同じ内容・同じ経費の二重の補助を受けないと定め、国も同じ経費・賃金・訓練はどちらか一方になる場合があると書いています。経費や研修を分けた併用の可否は書かれていないため、市と労働局の両方に確認してください。

補助金はいつ受け取れますか。

事業完了後の後払いです。実績報告(期限は2027年2月8日)、審査、確定通知、請求書を経て、請求書の受領から30日以内に振り込まれます。

まとめ

1|率と上限 1/2以内・上限20万円。デジタル人材の育成は2/3以内・上限30万円。下限は10万円です。

2|締切は10月30日 エントリーシートが最初の関門で、先着順です。

3|AI研修は、課題に結びつけて書く 基礎的な生成AI研修が当たるかは書かれていません。

4|国の助成金との併用は、両方に確認 市は同じ内容・同じ経費の二重の補助を認めない定めで、国も同じ経費・賃金・訓練はどちらか一方になる場合があると書いています。分けた併用の可否は書かれていません。市と労働局に同じ内容を伝えます。

当社でも、営業・経理・総務・製造の職務別のAI研修の内容と料金を研修のページに公開しています。補助金や助成金の対象になるかは窓口が判断するため、この記事の窓口でご確認ください。部署別の組み立て方は部署別カリキュラムの記事にあります。

参照元・出典

本記事の内容は 2026年10月9日に確認した時点のものです。募集の状況、日程、率や上限は変わることがあるため、申込の前に川崎市の公式ページと管轄の労働局で最新の記載をご確認ください。

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